不妊症の定義は、『避妊をせずに、1年間性生活を行なっているのにも関わらず、妊娠が成立しない場合』であるとされています。
不妊症は一般的な病気とは違い痛みや不快感もありません。検査でわかる内容は少ない場合もあり、原因の特定が難しいのが特徴です。
不妊症の様々原因
- 精子も卵子も特に異常は見られないのに受精できないこともありますし、細胞分裂が途中で止まってしまうこともあります。卵子の変性など、不妊症は妊娠にいたる過程でなんらかの障害があると想定されます。それらを排卵障害、受精障害や着床障害などといった呼び方をしています。
- なぜ妊娠できないのか、なにが原因なのか、不安と苛立ちで検査を行っても本当の原因に辿り着けないことは多いのです。
- 女性側に原因があるのだろうか、もしくは男性側に問題がないかをまず調べる必要があります。よく男性側やお姑さんは不妊はお嫁さんのせいだと決めつけてしまう悪い習慣があります。今はもうそんな考え古いのです。
必要な場合は男性の針治療も同時にさせていただきます。
- 『中医産婦人科臨床』の分類によると,不妊は①腎虚②肝鬱③痰湿④血瘀の4つに分類されます。
月経が始まるのは腎の気の働きとされます。そして、28歳が最も身体が充実している時期で、49歳になると腎気が衰えてきて、月経がなくなり子供を作ることができなくなるります。
このように、人間の一生の基本になっているのは腎の気の力の盛衰であり、女性の月経に関しても子供を産むことについても、一番大本になっているのは腎の気です。このため、不妊の原因分類に腎虚が一番に挙げられます。
要するに、腎の機能的な、あるいは器質的な力が十分でない(虚)状態が不妊の要因とされます。
肝鬱は、イライラやストレスが溜まっている状態です。肝血の不足と機能の低下によって肝鬱の状態になるとされ、そのために、肝の機能が低下すると考えられています。肝は、「血を蔵す」というように、血と深い関係にある臓として考えられ、気血の流れがうまくいかず、衝脈や任脈の働きが悪くなることによって無排卵や卵巣機能不全などが発症します。
痰湿は、肥満傾向や脾・腎の機能低下の人が過食することにより、湿の問題が起きた場合で、その結果、気血の流れの悪さや、衝脈と任脈の機能低下が出現して、結果的に卵巣機能不全などになります。
血瘀は、日本ではお血と言います。血の流れが悪いことにより生じます。
日本漢方には「血の道症」という概念がありますが、それに近いものです。
原因として慢性的な下腹部の血流の悪さが挙げられます。症状は冷え性、月経痛が強いなど、子宮内膜症が疑われ、無排卵や卵巣機能不全などとなります。
- 鍼灸は、上記のような体のアンバランスを 一人一人の体質に合った治療で整える ことができます。
体質改善することで普段の様々な症状が改善され元気な身体になり、よって妊娠しやすい体に近づくことができるのです。