腰痛について

ひとくちに腰痛といっても、痛みの種類や原因は様々ですが一般的には急性腰痛と慢性腰痛に分けられます。

急性腰痛の代表的なものにギックリ腰というものがあります。これは、筋肉が原因で痛みを引き起こしている場合が多く見られます。日常的に疲労が溜まった腰の筋肉が、急に伸ばされたりひねられたりしたことで痙攣を起こすように固まってしまうのです。

このように筋肉が原因となっている急性腰痛は、鍼治療で原因となっている筋肉を刺激し、筋肉の引きつりをなくすことで改善効果が期待できます。

急性腰痛の主な症状

急性腰痛を引き起こしている筋肉の痙攣は、大きく3つのタイプに分類できます。

一つは大腰筋タイプで、腰を伸ばすことができずに中腰になってしまう方はこのタイプです。
大腰筋は体の深い場所にあるので、いくら浅い部分にある筋肉を指圧しても意味がありません。腰の奥に感じる痛みを取り除くには、長さ2寸5分〜3寸5分の長鍼を大腰筋に刺して筋肉の緊張を緩和する治療が効果的です。

次に腰方形筋タイプ。これは体を横に曲げたり、ひねったり、寝返りをうつ時にギクッとした痛みを感じます。
腰方形筋は、一番下にある肋骨から骨盤の上縁を結ぶ表面積の大きい筋肉で、背骨を横に曲げる時に必要な筋肉です。ここが引きつると体が左右どちらかに傾いてしまい、まっすぐな姿勢を保持できなくなります。このタイプの痛みも、長鍼を腰方形筋外側から内側の幅広い範囲に向かって打ち、筋肉をほぐします。

最後が横突棘筋タイプです。背骨の際の筋肉に圧をかけると痛みが出ます。
横突棘筋とは背骨の上の深い部分にある筋肉で、これが引きつると前かがみになったり体を反らす際に痛みが生じます。そのまま腰が固まってしまい動かせなくなる場合もあり、ギックリ腰ではよく見られる症状を引き起こします。下の部分の筋肉が固まるとお尻の真ん中あたりにある仙骨周辺にも痛みが出てきます。こうした場合、1寸6分〜2寸くらいの長さの鍼を圧痛部の周辺を中心として、その上下の横突棘筋に刺す治療が効果的です。

急性腰痛の中には椎間板ヘルニアもありますが、下肢の感覚や運動が麻痺するような症状の場合は手術などの外科的治療が必要となります。

慢性腰痛について

慢性腰痛は様々原因によって痛みが引き起こされるので、腰に負担をかけていると思われる他の箇所へもアプローチする必要があります。ただし脊柱管狭窄症や加齢による骨の変形など筋肉とは異なる原因を持つものもあります。ストレスなどの心理的なものが原因となっている場合もあるので、勝手な自己判断で治療することは、あまりおすすめできません。

腰の痛みを感じたら当院へ

既に腰の痛みが日常に支障をきたしている方はもちろん、我慢できるほどの痛みを感じる方もご相談下さい。調べてみると思った以上症状になる場合があります。放っておくと慢性化してなかなか治らない場合も少なくありません。また、腰痛といっても症状によって治療法が異なります。適切な治療法で根本的な改善を図ることが重要です。

早期回復・根本改善のためにも、正しい原因を突き止め適切な治療ができる当院へ一度ご相談ください。

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